漸進的筋弛緩法
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漸進的筋弛緩法の考え方
漸進的筋弛緩法(Progressive Muscle Relaxation, PMR)とは、筋肉を意図的に緊張させ、その後ゆっくりと緩めることで、心身のリラックスを促す方法です。この方法は、アメリカの生理学者エドモンド・ジェイコブソンによって開発され、ストレス緩和、不安軽減、睡眠改善などの効果があるとされています。
1、筋肉の緊張とリラックスはセットになっている
筋肉をギュッと緊張させると、その後の弛緩(ゆるみ)が感じやすくなります。また、「筋肉をゆるめよう」と思うだけでは難しいが、一度緊張させると自然と脱力できます。
- 例えば、こぶしを強く握りしめた後にパッと開くと、手が軽く感じる
- 緊張を意識的に作ることで、その後のリラックスがより深まる
2、身体のリラックスが、心のリラックスにつながる
身体が緩むと、心も落ち着く(逆に、身体がこわばると、心も緊張する)、「心を落ち着かせる」のは難しくても、「体をリラックスさせる」ことで心もリラックスできます。
- ストレスがたまると、肩や首が無意識にこわばる
- 筋肉をほぐすことで、心の緊張も自然と和らぐ
3、自立神経を整え、ストレスを軽減する
交感神経(緊張)と副交感神経(リラックス)のバランスを調整できる。そして、「筋肉をゆるめること=自律神経を整えること」と考えると、ストレス管理に役立ちます。
- 筋肉が緊張していると、交感神経が優位になり、ストレスを感じやすい
- 筋肉が緩むと、副交感神経が働き、リラックスモードになりやすい
4、「どの筋肉が緊張しているか」にきづくことが大切
日常生活では、自分の筋肉の緊張に気づきにくい。漸進的筋弛緩法を行い、自分の体の状態を知ることで、ストレスを感じたときに早めに対処できます。
- 「肩に力が入っていた」と後から気づくことが多い
- 意識的に筋肉の緊張と弛緩を繰り返すことで、無意識の緊張に気づきやすくなる
5、シンプルで、誰でもできるリラックス法
漸進的筋弛緩法は、特別な道具や環境がなくても、どこでもできます。また、「筋肉を緊張させて、ゆるめる」だけなので、簡単に取り入れられることができます。
- 寝る前や仕事の合間に、短時間でも実践できる
- 体のどこか1か所(手、肩、足など)だけでもOK
漸進的筋弛緩法の考え方まとめ
漸進的筋弛緩方は、「筋肉を緊張させてからゆるめる」だけで、心も体もリラックスできるのが、この方法の魅力です。
- 筋肉を緊張させることで、リラックスが深まる(一度ギュッと力を入れると、その後ゆるみやすい)
- 身体のリラックスが、心のリラックスにつながる(筋肉がゆるむと、心も落ち着く)
- 自律神経を整え、ストレスを軽減する(副交感神経が働きやすくなる)
- 「どこが緊張しているか」に気づくことが大切(無意識のこわばりを発見できる)
- シンプルで、どこでもできるリラックス法(寝る前や仕事の合間に実践できる)